胃がんとは

胃がんは、胃の壁の最も内側にある粘膜内の細胞が、何らかの原因でがん細胞になって無秩序に増殖を繰り返すがんです。胃がん検診などで見つけられる大きさになるまでには、何年もかかるといわれています。大きくなるに従ってがん細胞は胃の壁の中に入り込み、外側にある漿膜やさらにその外側まで広がり、近くにある大腸や膵臓にも広がっていきます。がんがこのように広がることを浸潤といいます。

がん細胞は、リンパ液や血液の流れに乗って他の場所に移動し、そこで増殖することもあります。これを転移といいます。最も多い胃がんの転移は「リンパ節転移」で、リンパ液の流れの関所のような「リンパ節」で増殖します。これは、早期がんでも起こることがあります。また、進行がんの一部では、おなかの中の腹膜や肝臓にも転移がみられます。

特殊な胃がんとして、胃壁の中で広がって粘膜の表面にはあらわれない「スキルス胃がん」があります。早期の段階での発見が難しいため、進行した状態で発見されることが多く、治療が難しい胃がんの種類の1つです。

胃がんは進行の程度に関わらず、症状がまったくない場合もあります。逆に早い段階から胃痛、胸やけ、黒い便がみられることもあります。これらの症状は胃炎や胃潰瘍などにもみられる症状ですので区別がつきません。定期的な検診を受けることはもちろん、症状が続くときには早めに医療機関を受診して検査を受けることが、胃がんの早期発見につながります。診断や治療の進歩により、胃がんは治りやすいがんの1つといわれています。治療方針は、胃がんの大きさや広がりなどによって細かく決められていますが、進行した状況で発見された場合、治療が難しいこともあります。

胃がんの罹患率は40歳代後半以降に高くなります。日本全体では、胃がんにかかる人の数は高齢化のために全体数は横ばいですが、一昔前の同年代の人々と比べると、男女とも大きく減ってきています。がんで亡くなった人の数では、2013年時点で男性は2位、女性は3位となっていますが、以前と比べると、胃がんで亡くなる人の割合は減ってきています。

検査と診断

胃がんが疑われると、胃X線検査や内視鏡検査を行います。胃がんが他の臓器まで広がっているかどうかを調べる検査としては、胸部X線検査、腹部超音波(エコー)検査、CT検査、MRI検査、PET検査、注腸検査などがあります。

治療

胃がんの治療は、病期に基づいて決まります。
外科治療・腹腔鏡下胃切除・内視鏡治療・化学療法など担当医と治療方針について話し合う参考にしてください。

引用:国立がん研究センターがん情報サービスリーフレット「胃がん 受診から診断、治療、経過観察への流れ」より